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2003年10月27日

第六大陸 1

たまたま立ち寄ったサイト(どこだか忘れた)でオススメされていたこの本。 たまたま本屋で見かけたので買ってみました。

舞台は2025年の日本。南極とかヒマラヤとか深海とか、極限下での土木建築を得意とする御鳥羽総建(ごとばそうけん)に一つの依頼が来る。 月に基地を造ってくれというのだ。しかも、クライアントはレジャーランドを経営するELE社。 そんな無理難題を引き受けた御鳥羽は、機動建設部の社員、青峰走也(あおみね そうや)を月に送り込む。 クライアントの孫娘、桃園寺妙(とうえんじ たえ)と一緒に……。
民間企業が月開発という、突拍子もない計画です。当然いろいろな問題はあるわけですが、 そこを頭脳と熱意で乗り切っていく登場人物たち。 月に行きたい、自分の技術を試したい、困難な場所に建物を建てたい。 さまざまな想いが、月基地「第六大陸」建設に向けて一丸となる様子は、実にすがすがしいです。
随所に出てくる専門用語と数字の羅列がそのリアリティを高めています (逆にこれらの用語や数字が、多少読みにくくしている面もあるのですが)。 特にロケットと土木建築まわりのこれでもかといわんばかりの細かい描写は、この作品の醍醐味ですね。

読んでいて幾度となく感じたのが、なんというか、「昔のSFみたい」という感じ。 もちろん刊行されたのはつい最近なのですが。 ここに描かれているのは、「理想の未来像」です。
昔の子供雑誌に乗っていたような、高度に機械的な都市はありませんが、 高度に環境を保護し自然と融和した、政治的・経済的にも安定した社会が描かれています。
ウェブ選挙なんて、今の日本じゃ考えられないですよねー。
でも、そんな安定した世の中だからこそ、彼らは未知の世界への憧れが強かったのかもしれません。

ちょっと残念な点を上げるとすれば、キャラが弱いかな、ということ。
もともと10年の話を2巻にまとめてるので、時間的にはぽんぽん飛ぶんです。 それを差し引いても、主人公の青峰が目立たない(^^;)。 最初の月飛行はともかく、それ以降これといった活躍が見られません。 むしろ社長陣のほうが目立ってる(笑)。
それでも全体的に登場人物の印象が薄い、という印象は否めません。 もっとも、このあたりは2巻で変わってくるかもしれませんが。
そんな中、一人異彩を放ってるのが、本作の真の主人公にして諸悪の根源(笑)、妙です。
いわゆる天才少女なのですが、突然子供っぽい表情を見せたり、かと思うと大人も目を剥くような考えを持ってたり。 13歳で月まで行っちゃうわ、17歳で第六大陸広報担当として世界とやり合うわ。 でも、本当はもっと深いものが……。このあたりは読んでからのお楽しみということで。
というか、萌えました(爆)。
実際、彼女は自分の役割を分かってて、 白いベレー、黒いコート、白いスカートに黒いタイツ、なんて服装だったりするわけで。 ファンサイトが500も増えた、なんて記述もありますし。
影のある美少女萌えな人にはたまらんでしょうな。

2巻も無事入手できたので、明日から読み始めます。

「第六大陸 1」小川一水 著[早川文庫] 2003年6月30日初版発行 定価\680
→【bk1】 【Amazon

以下のサイトや書籍等が参考になるかもしれません


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» "第六大陸 2"">第六大陸 2

  • 2003年10月30日 20:00
  • from 徒然不定記

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