2003年12月27日
バラエティギフト
「マリア様がみてる」シリーズ16冊目。
今回は、雑誌コバルトに掲載された短編を中心にした番外編的な話になっています。
収録されているお話は、「降誕祭の奇跡」「ショコラとポートレート」「羊が一匹さく越えて」
それから書き下ろしの「毒入りリンゴ」、そしてそれらの話を繋ぐ「糊」みたいなお話として
「バラエティギフト」という話が収録されています。
降誕祭の奇跡
リリアンのとある生徒の上に起きた、小さな奇跡。
リリアンの教師である鹿取真紀が、教え子の黒須ひかりから聞いた話と、
自分がまだ学生だったころの話、から構成されています。
最初読んだときの感想は……「ひみつの階段」かよ、みたいな(笑)。
こういう、時間軸歪んじゃう系の話は「ひみつの階段」の十八番ですからね。
生徒時代の話と教師時代の話が一緒に語られる、というのも。
多少毛色の違う作品ですが、それでも立派に「マリみて」の一部といえる作品に仕上がってると思います。
ショコラとポートレート
「ウァレンティーヌスの贈り物」でのデート権争奪カード探し大会の、別視点。
笙子という、中等部の生徒と蔦子さんが主役になっています。
そして、「ウァレンティーヌス」本編ではあまり目立ってなかった江利子さまのエピソードでもあります。
蔦子さんの写真の話とか、笙子の写真に対する姿勢とかいろいろあるんだけども、
やっぱり笙子の姉の克美と江利子さまのエピソードが良いのです。
っていうか、興味のないことにはまったく興味を示さない江利子さまが
「あなたにも、そんな顔をすることがあったのね」
と克美さんに告げてるってことは、江利子さまはかなり克美さんを気に入ってたみたいです。
でも、克美さんはそんなことないって頭から決めつけていて。
でも、バレンタインの日に冒険したくなってチョコを買って、そして……。
これもウァレンティーヌスの悪戯なのでしょうかね。
羊が一匹さく越えて
こちらは「パラソルをさして」の番外編。乃梨子と祐巳、という珍しい組み合わせ。
もっとも、乃梨子の話を祐巳が聞いている、といった感じなんですけど。
語られるのは、乃梨子の入試と、入学前後のエピソード。
私も面接は受けたことあるけど、そんな印象深いのは無かったです。
というか、あの設問は全員に出されているのでしょうか。
で、やっぱり白ポンチョ(笑)。今読んだら、
「ワイシャツぐらいの厚さの白無地、綿100パーセント」
ってあるんだけど。……透けませんか?(爆)
少なくとも、胸部のラインは制服よりしっかり出ちゃう気がする(^^;)。
毒入りリンゴ
書き下ろしの短編。「レディ、Go!」直後の江利子さまの話。
山辺さんとの関係が新たな段階に入ろうとしていて、それにとまどう江利子さま。
で、憂さ晴らしに由乃をいぢめに来たりして、でも気持ちは晴れなくて。
江利子さまという人は、面白いこと好きなわりに、それが自分自身にかかわることだと、
途端に弱くなっちゃう気がします。親不知の時とか、親兄弟につれ回されてるときとか。
弱くというか、どうしていいのか分からなくなって流されちゃうというか。
注目は由乃に対する江利子さまの姿勢ですか。
気に入らない、ということはないだろうとは思っていたけど、ここまでかなりのお気に入りだったとは、正直予想外。
あんまり興味無いのかと思ってました。
あと、嬉しかったのは、加東景さん再登場ー(^^;)。
以前、自分で書いたSS (Cross her minds)
で登場させて以来、結構お気に入りなのです(^^;)。
って、「景さん」「聖さん」
ってなんですかー。
リリアン毒素に中てられたか、加東景(自分のSSでは「加東さん」「佐藤さん」と呼ばせていた)。
作者もあとがきで書いてますが、未来のことを書くのは危険ですねー。
バラエティギフト
とまぁ、それぞれに趣向の違う短編を一つにくるんでいるのが「バラエティギフト」というお話。
作中に出てくるアイテムの名前でもあるし、この本のイメージ的な意味も含んでいます。
表紙の由乃と祐巳の表情もここから。
単なるラッピングかと思いきや、これが結構面白い。
前作に続き、由乃さん最強確定っぽいし。
あと、2年生と1年生3人だけの薔薇の館、というのがすごく新鮮でした。
1年生3人組は、今のところなんかそこそこうまくいってる感じです。
今のところって、まだ体育祭から2,3日しか経ってないんですけどね。
ってーか、雑談に加わってるじゃん、可南子(笑)。
とまぁ、そんな感じなんですけど。
ここまで読んで、どうやら自分は「前三薔薇さま好き」ではないか、という感じがしてきました。
何をおっしゃるウサギさんと言う感じですが、特にひいきのキャラはいないつもりだったんですよ。
でも、一番面白かったのは明らかに「毒入りリンゴ」だしなぁ。
まぁ、江利子さまの話を書いた後、
ということもあるとは思いますが。
余談
こんなバラエティギフト だったら嫌だろうなぁ(^^;)。
「マリア様がみてる バラエティギフト」紺野緒雪 著[コバルト文庫] 2004年1月10日初版発行 定価\419
→【Amazon】
以下のサイトや書籍等が参考になるかもしれません
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