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2006年12月 8日

エコール

 映画「エコール」を見てきました。見に行こうかどうか迷ってたんだけど、東京では12月8日までということで行くことを決意。
 で、見てきたわけですが……いや……なんというか。感想の書きにくい映画です(^^;)。灰羽連盟とシムーンを足して、2で割って、ストーリー性をさっ引いて、毒を加えたらこうなった、という感じで。

 とにかく、少女たちを美しく描いた作品です。真っ白な制服。すらりとした細い足。無邪気に水辺で戯れる姿。「美しければそれでいい」を地で言ってるというか。
 と同時に、少女の不安定さ・不気味さを描いた作品でもあります。そして、上に挙げた2作品以上に、現実感という物がない世界でした。それが、見る者に対して微妙な居心地の悪さを感じさせる結果になっています。

 幼女ハァハァとかいう気持ちで見に行くと、ダメージを受ける可能性が高いのでお気をつけて(^^;)。

 深い森の中に建てられた学校。そこにいるは、少女たちと、数人の大人の女性だけ。閉ざされた世界の中で、少女たちは生物とダンスのレッスンを受ける。ここはどこなのか。なぜ自分たちはここにいるのか。何も知らされないまま。
 そんな世界に、6歳の少女、イリスがやってくるところから物語は始まります。

 主人公的な立場になるのは3人。冒頭にこの学校に送られてきた6歳のイリス、10歳のアリス、そして12歳のビアンカ。
 イリスは、文字通りinnocenceな存在として描かれています。自分の置かれた状況を不思議に感じつつも、同級生や年上のお姉さんといった、「人」にのみ関心がある、そんな時期。ですが、その事が年上の少女の不興を買い、イリス自身を傷つけることになってしまいます。
 アリスは、数年をこの学校で過ごし、外の世界に憧れる少女。人より早く外に出れるチャンスを得た彼女。ですが、結局アリスは「選ばれ」ませんでした。絶望したアリスは、壁を乗り越え、外の世界へ行ってしまいます。その後のことは誰も知りません。先生たちは、残った少女たちに「アリスのことは口にするな」と言うのでした。
 ビアンカは最年長組。もうすぐ生理が始まることを先生に告げられる彼女。夜毎の謎めいた会場でのダンス。そして、彼女は学校を出て、外の世界へと行ってしまうのです。去りがたい気持ちと、innocenceな笑顔を持って。

 印象的なシーンは数多いのですが、中でも、先生がビアンカたちに、蛹から成虫になる蝶を見せながら、「少女は変態する」と言うシーンは、少女の成長が、単なる量的変化でなく、質的変化であることを象徴する場面でした。
 そしてラストシーン。外の世界でも、ビアンカたちは無邪気にはしゃぐのです。周りにたくさんの人──男性も含む──がいる噴水で、下着姿になって。innocenceであることに罪の意識を感じてしまうのは何故なのでしょう。
 あと、ただの裸にはほとんどエロさを感じなかったんですが、ビアンカが劇場に置き忘れられた手袋に指を通して自分の脚を撫でるシーンはドキッとしましたね。
 ……って、ビアンカ関係のシーンばっかりだな(^^;)

 余談ですが、客層は、6:4で女性の方が多かったです。かつて少女だったはずの彼女たちが、この映画を見て何を感じたのか──聞いてみたいところではあります。

 →エコール 公式サイト

 いま見たら、アリプロの人がコメント書いてる。うん、正しい人選だ(笑)。


以下のサイトや書籍等が参考になるかもしれません


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» "映画『エコール』"">映画『エコール』

  • 2006年12月13日 23:12
  • from ねころぐ

予定外に時間が出来たので映画『エコール』を見て来ました。 各所で話題になって「灰 [続きを読む]