2007年6月19日
百合姫S Vol.1
百合姫の姉妹誌となる新雑誌、百合姫Sを買ってきました。
「と○のあ○」とかではペーパーが付いているようなのですが、アキバまで行くのが面倒なので地元の本屋で購入。普通の本屋ですが、毎回百合姫をいっぱい仕入れてくれるので重宝してます(笑)(まだSelection売れ残ってたけど……)。
作家陣は、オフィシャルサイトのほうを見ていただくとして、百合好きなら一度は名を聞いたことのある作家さんがぞろぞろと揃っています。
個人的に気に入ったのは、柏原麻実「フォーチュン・リング」、椿あす「HONEY CRUSH」、玄鉄絢「interface」、藤枝雅「乙女色StayTune」、石見翔子「flower*flower」、吉富昭仁「SUIKA」といったあたりでしょうか。
- 柏原麻実「フォーチュン・リング」
- 高校の水泳部が舞台の物語。最近流行っている、切れたときに恋がかなうというおまじないのリング。主人公は部活の先輩に恋した少女。だけど、その先輩もリングを身につけていて……。
切ない片思いのお話です。 - 椿あす「HONEY CRUSH」
- 百合コメディー。片思いの相手ストーカー中に死んでしまい、幽霊になった少女。これで心置きなくストーキングできると思ったら、その相手の幼馴染みで、結婚の約束をしたという少女が現れて。しかも、彼女は幽霊になった自分が見えるので、生身vs幽霊という恋のバトルが展開されます。
が、それを全て吹っ飛ばすオチがひどい(笑)。 - 玄鉄絢「interface」
- 知らない女の子から謎めいた言葉と共にもらった綺麗な七宝焼のペンダント。その子のことを知っているらしい女性教師に尋ねても、答えは帰って来ない。1カ月後、会わせてくれると言って先生に連れて行かれた場所は……。
口には出していないけど、女性教師×小学生女子、というすごい組み合わせ。表紙に「社会人から小学生まで」と書いてあるのを1本のマンガだけでクリアしてしまうとは、恐るべし(^^;)。 - 藤枝雅「乙女色StayTune」
- ラジオのお仕事をする、女性声優さん二人のお話。甘いアプローチにドキドキしつつも、演技ということにしてつい誤魔化してしまう。
今回はプロローグっぽい(5ページしかないし……)んだけど、雰囲気はすごく好き。 - 石見翔子「flower*flower」
- インド風な王国に、政略結婚でやってきたお姫さまと、急遽その結婚相手に決まってしまったボーイッシュな王女。ところが、相手のお姫さまはひどい事ばかりする。その理由も判らぬままついに二人は初夜を迎える事に……。
お姫さまは、相手の性別に気付いてなかったりするのですが、王さまや国民は当然知ってるわけですよね? この国は女性同士の結婚が可なのでしょうか。すばらしい(爆) - 吉富昭仁「SUIKA」
- スイカ大好きな女の子と、そんな彼女を好きな女の子の話。
大きなドラマがあるわけではないんですが、サラリと告白したり、どこか淡々としていてそれでいて温かい雰囲気が良いですね。
百合姫本誌との違いは?
百合姫の姉妹誌という形で出てきた本誌なのですが、気になるのは本誌との差異です。
単に売れ行きが好調なので増刊したいのなら、季刊→隔月間にする、という方法もあったはずですが、あえて新雑誌を作るからには、何らかの差異化を図っているはずです。
発売前は「萌え成分増やしただけだろ」と思っていたのですが、読んでみるとそうでもない気が……(もっとも、「萌え」の定義自体が人によってかなり異なるので、異論はあると思いますが)。
そこで、掲載された作品の傾向から、両者を比較してみることにしました。
縦軸はシリアス←→ギャグ、横軸はファンタジー←→現実、という軸を取ってみました。緑色の箱は「百合姫S」、ピンクの箱は「百合姫 Vol.8」に掲載された作品です。「南波と美鈴」「アップル・デイ・ドリーム」は両誌に掲載されているため白にしています。
(この軸の取り方も、各作品の位置も、私の主観に拠るものですので、異論・反論があればどうぞ)
こうしてみると、「百合姫」本誌の掲載作品に偏りが見られるのが分かります。多くの作品が「シリアス-現実」の領域に入るんですね。逆に、「ファンタジー-ギャグ」路線の作品は一つもありません。
それと比べると、「百合姫S」掲載作品は、ややギャグ方面に寄っていることが分かります。また、ファンタジー要素の多い作品も本誌に比べて多いですね。
編集としては本誌との差異化をなんとか図っていると感じました。とはいえ、まだ1号ですので、今後どういう展開になるのか興味深いところです(百合姉妹~百合姫も、そうとう紆余曲折してきましたからねえ)。
個人的には、「S」は入りやすく間口を広げる形に、本誌はややディープだったり実験的な作品を掲載していくようにすると、違いが明確になると思うのですが(あー、そうすると本誌の売り上げに響きそうだな(^^;))。
何はともあれ、安心して百合マンガの読める機会が増えたことは、素直に喜んでおきましょう。
問題は、本棚のスペースだけです(笑)。
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